軒(のき)や庇(ひさし)ってどういった役目をしているの?そう疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?昔ながらの住宅には、必ずの軒や庇のある家が圧倒的に多かったですが、最近の住宅には、軒や庇がない家も多くなっています。その理由は勿論デザイン的なものもあると思いますが、本当に軒や庇がなくても大丈夫なのか?メリットだけなのか、リスクはないのか、考えて見たいと思います。
そもそも軒や庇ってどこの部分?
軒は屋根が壁からはみ出している部分の事を言います。軒天といった方が分かりやすいかもしれません。下の画像の軒部分は、木目調になっています。

出典:https://ssl.muku.co.jp/construction/091.html
また庇は、サッシや勝手口、玄関などの開口部の上部にある小さい屋根みたいなものを言います。

出典:https://www.alfin.co.jp/case/index.html#house
軒や庇の役割
雨が多い日本では、軒や庇が大活躍
昔ながらの家には必ず軒や庇があります。その理由の一つとして雨対策です。雨が降っても家の中に直接入りにくくすることが可能ですし、じめじめした雨の日でも窓を開けて換気が出来るように考えられて設計されています。
また、外壁は常に外にさらされている事から汚れています。雨が降るとその汚れが一緒に垂れていきますが、雨ダレで汚れている家を見たことがあると思います。この汚れの対策を行ってくれます。
太陽からの日差しをカット
雨の対策だけでなく、晴れの日も軒や庇は大活躍します。夏場では体感しやすいですが、太陽光の下と日陰の下ではかなり気温が異なりますよね?家も同じです。軒や庇があると直射日光が家に当たらず、建物自体も暑くなる事を防いでくれます。特に、開口部(窓や玄関など)から熱の出入りは大きいです。
夏の太陽光を家の中に入れない事で、少しでも快適な住空間になります。
夏の日差しは、外付けロールスクリーンで遮熱する事が一番効率が良いです。別記事にしてますので、参考にして下さい。
https://a-yu-yu-ta.work/夏の日差し対策%ef%bc%81外付けロールスクリーン特集%ef%bc%81/
外壁に対する保護
上記の2点の事は外壁にも優しいです。勿論、外部の商品ですので雨風にさらされても簡単にダメになる製品ではありません。しかし、直接壁に雨が当たらない、太陽光が当たらない、紫外線が当たらない事は外壁にとって良い事です。直接ずっと当たるよりは長持ちします。
軒や庇がない家が流行りの理由は?
デザイン上軒がない方がオシャレ!

出典:https://www.jhomes.jp/works/orderhouse/991
一番は見た目、デザイン的な問題で人気があると思います。モダンデザインの住宅には多く、建築家と一緒に建てるデザイナーハウスなどに多いと思います。人の好みの問題なので、好き嫌いが発生する部分ではありますが、デザイン的にかっこいい、一生に一度の家、他とは異なるかっこいい家にしたいなどを考えている人に人気があるのではないでしょうか?
光が家に入りにくい
軒や庇は直射日光を遮ることがメリットです。しかし、狭小地の場合、自分の家と隣の家との距離が近すぎる事もあり、太陽の光が入ってこないケースもあります。その場合、軒や庇があるよりはない方の方がメリットがある家もあるという事です。
コストダウンのため
実は軒がない家はコストダウンになります。※建築会社いよっては高くなるケースもありますので、ご注意下さい。
その理由は、施工面積が減るからです。軒が出れば出る程、単純に屋根部分の面積が大きくなります。また、軒がない場合は軒天の下地~仕上材料までの材料や施工手間がかかりません。そういった理由で価格が抑えられる事から、建築会社からの提案があるのかもしれません。安くてデザイン的にも良ければそっちが良いと思いませんか?
軒がなくても大丈夫?
昔の日本住宅の外壁は、今みたいにサイディングではなく、漆喰の仕上げでした。漆喰仕上と比べてサイディングの場合、直射日光で太陽光が当たっても、雨や風にさらされても大分マシになりました。ガラスに関しても昔の単板ガラスと比べ今は紫外線をカットするガラスもあります。サッシも昔の木製サッシではなく、アルミサッシの普及に伴い雨風にさらされても問題なくなっています。水漏れに関しても防水性能も上がってますのでサッシからの水漏れは恐らくないと思います。
また、24時間換気システムの導入により、空気の入れ替えは出来ている事、共働きが増え日中家にいないため窓を開ける習慣が少なくなっている事から、庇が必要ないと考える家庭も多いかもしれません。
そう考えると、なくても大丈夫ではあると思います。但し、注意が必要です。使っている材料・外壁材や屋根材・同じ職人が施工したと想定して、軒や庇がある家と無い家を単純に比べた場合、やはり軒がない家の方が早くメンテナンスが必要になる可能性は高いです。外壁材やシーリング材などのメンテナンスが必要になると思います。
まとめ
軒や庇はあった方が良い事は間違いありません。しかし、デザイン的な好みの問題・コスト的な問題など理由は様々で軒がない家を選択されるケースもあると思います。何に対してもメリット・デメリットはありますので、メリットとデメリットをきちんと理解した上で選択する事をおススメします。
軒天や外壁・屋根についても記事にしています。良かったら参考にして下さい。
https://a-yu-yu-ta.work/軒天をオシャレにすれば外観もオシャレに見える/
https://a-yu-yu-ta.work/知らなきゃ損する%ef%bc%81屋根の形で家の印象は変わる/
https://a-yu-yu-ta.work/窯業系サイディングの特徴と選び方/
https://a-yu-yu-ta.work/屋根材の種類と選び方/
https://a-yu-yu-ta.work/外壁材を決める前に知っておくべき事/
最後まで読んで頂き有難う御座います。他にもためになるブログが沢山ありますので、参考にしてください。
インスタグラムもやってます。
ブログよりも我が家の写真を沢山載せてます。よかったらフォローして頂けますと幸いです。
インスタグラムはこちら☞
コメント